4 自転車事故の傾向
自転車事故の推移
都内における自転車の交通事故の発生件数・死傷者数は減少していますが、平成28年の全交通事故に占める自転車事故の割合を見ると、発生件数では約32%(全国の約1.76倍)、死傷者数では約26%(全国の約1.81倍)と全国に比べ高い割合になっています。1 全交通事故発生件数に占める自転車関与事故の割合
2 全交通事故死傷者数に占める自転車事故死傷者の割合
警視庁自転車事故の推移データより作成
高額賠償事例
自転車事故の加害者に、高額賠償を命じる判決が出ています。主な高額賠償事故例
賠償額 | 判決 | 事故の概要 | |
1 | 約4,700万円 | 2014年 (東京地裁) |
男性が信号を無視をして、青信号で横断中の女性と衝突。女性は頭部を強打し、5日後に死亡した。 |
2 | 約9,500万円 | 2013年 (神戸地裁) |
小学生が自転車で坂を下っている際に歩行中の女性と衝突。女性は寝たきりの状態となった。 |
3 | 約9,300万円 | 2008年 (東京地裁) |
男子高校生が車道を横断し、対向車線の自転車の男性と衝突。男性には後遺症が残った。 |
東京都条例の施行
東京都では、交通ルールの習得や点検整備の実施といった自転車利用者が守るべき責務を明らかにするとともに、行政、事業者、家庭といった関係者の役割を明らかにして、自転車の安全で適正な利用と自転車の損害賠償責任保険への加入等を促進することを目的として「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」が施行されています。【東京都条例(抜粋)】 自転車利用者は、自転車の利用によって生じた他人の生命又は身体の損害を賠償することができるよう、自転車損害賠償保険等に加入しなければならない。 |
自転車は手軽な移動手段として大変便利な乗り物ですが、誤った使い方をすると大変危険な乗り物となります。安全で適正な利用と万一の場合に備えて、保険への加入をお勧めいたします! |